ゼンタングル講師に必要な2つの方向性

講師の仕事を続けてきて最近思うのですが、ゼンタングルの講師の仕事には、自分の好きな表現を追及するだけでなく、2つの方向性が必要だと思うのです。

それは

・誰にでもできる、やさしいテクニックを使いながらも表現する楽しさを伝える

・誰にも真似できない独自の作品世界を目指す

という2つです。

その点、バイオリンの鈴木メソッドってよくできているなと思います。
最初から、いきなりモーツアルトのきらきら星を弾きますね。
3歳児とかでもです。最初はギコギコギッコ♪ って感じです。それでOKなんです。
そして3歳児は自分はギコギコだけど、先生やうまい人のすばらしい心が震えるようなきらきら星も聞くわけです。
鈴木メソッドは、名曲をどんどん弾いていくんですよね。
1曲ずつを完璧にしあげていくのではなくて、たくさんの曲に触れながら、長い時間かけてお稽古しているうちに上手になっていくイメージです。

ゼンタングルもちょっとそれに似ていて、クレセントムーンという基本のパターンはベテランでも今日初めての初心者さんでも描けます。でもその線のストローク1つ1つだったり、次のパターンとの組み合わせ方だったりシェーディングの仕方がちがう、という感じでしょうか。
ゼンタングルをよく知らないと、ぱっと見で、「同じ模様を使っていて独自性が出せないからこれはアートではない」という方もいます。でも独自の世界も目指せると私は思います。

ゼンタングルは花を描こうとか、風景を描こうとか、完成形を微塵も意図せずに即興で描いていくメソッドです。(もちろんお花っぽくしようとか、意図してもそれは自由なのですが)
なので私の講座では、これはまっすぐですか? 曲線ですか? みたいな質問があると、たいていの場合、どっちも正解です! ご自分のセンスを信じてまずはやりたいように描いてください!という返事になることが多いです(笑 それでも自信のない方のためには、まっすぐ描くとこうなり、曲線だとこうなりますね、と描いておみせします。そしてお好きなほうを選んでいただくわけです。

話がそれましたが(笑

私が講座でお教えしているのは、自由になるための基本の型(かた)です。

それが1の方向性ですね。最初は線がヨロヨロでも1枚しあげます。

2については、私は装飾写本やテンペラなど中世絵画の重厚でダークな雰囲気が好きなので、ゼンタングルでも水彩や金を使ってそういう作風にチャレンジしています。これはそのひとつです。

ゼンタングルでいうと、創始者のお1人マリアさんの作品がまさにそういう世界で憧れです。
まず初心者の方は、今の自分に描ける作品をたくさん仕上げていきながら、憧れの世界も見つけられるといいですね。

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