”No Mistakes”を伝えるのは難しい?

間違いはない、というのはゼンタングルメソッドの根本的な哲学です。そこに感動して、興味を持たれる方もすくなくありません。

Primer1のレッスン5では、No Mistakesについてまるまる1章ついやして書かれています。

その冒頭(p70)にこんなことが書いてあります。(意訳です)

『パラドックスを描こうと意図したのに、書き順を混同してしまったら、結果は違うものになります。それは間違いでしょうか? たしかにこの文脈においてはそうですが、(中略)わたしたちは、そういう、正しい、間違いというものの見方を変えたいのです。
わたしたちはみなさんに、作品を描くときはプロセスを楽しみ、特定の結果を求めるのではなく、(意図しない)結果に驚き、楽しむよう励ましています。』

その実例として、モリーさんのmunchinというタングルはパラドックスの間違いから生まれたものだ、と次のページに紹介されています。

その一方で、日本人は性格なのか、講師を目指される方から、講師なんだから正しい方を覚えておかないといけませんよね?と聞かれることもよくあります。ステップをおぼえておくことはもちろん大切ですが、私がもっと大事だと思うのは、生徒さんが間違えたときに、間違えた人も指摘した人も肩身のせまい思いをしないよう、「ゼンタングルに間違いはないんですよ。なぜなら……」とていねいに時間を割いて説明できることだと思っています。

私のワークショップでも、パラドックスを描くと、「あ、これ間違えてる! 私は描けてるもんね」と子どもでも、大人でも(嬉しそうに)まちがいを指摘する人がたくさんいます。そんなとき、munchinの話ができたら、「間違いはない」の本当の意味が伝わると思うのです。

それでもさらに、「さすが講師はうまいことをいうな」などと食い下がる人もいるのですがあ、へこたれずに「ゼンタングルメソッドではそう考えるんですよ」と笑顔で返せるようになったのは5年もやってきたおかげです。

 

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